Glacier grand slam (day 3) [スナップ(Snapshot)]
昨日スーパーで買った食材でハム・チーズサンドを作る。
今日のお昼のお弁当だ。他にも行動食として、ナッツを
小袋につめた。
宿の周りには馬が放牧されてます。
何用だろう?食べられちゃうのかな?
とりあえず人懐っこい。馬のほうから寄って来て目の前で
ノンビリと草を食べてます。頭をなででも動じません。観光用か?
今日は朝9時前に100km先の目的地まで到着しなければなりません。
ホテルの朝食は7時半からなので、開くと同時に食堂に突入。中国人
とおぼしき団体旅行者に圧倒されながら、急いで済ませる。
バイキングスタイルの朝食はなかなかGood。急いで食べるのが
勿体ないくらいだ。
ホテルを出て1号線を東に走ります。左は岩山、右は海だ。
ところどころ羊の群を見かける。道路上にもいるから前方注意です。
1号線は完全に舗装されてます。しかし道幅は狭くて路側帯も
ありません。対向車線を走る大型バスや大型4WDはセンター
ラインを踏む様にして走ってる。皆、制限速度の90km/hを
オーバーして走ってるので、すれ違う時はちょっと怖い。
幸い朝の内は交通量が少ないので、順調に距離を稼ぎます。
何度か1車線分の幅しかない橋を渡る。
山や氷河から流れて出る水が平野に広がり、広大な河川地帯に
なってるのだ。
おっ!前方に白いモノみが見えてきました。人生初の氷河です!
9時少し前にSkaftafell(スカフタフェル)国立公園のビジター
センター駐車場に到着。他にも沢山の車がいます。
今日は現地のガイド会社”GLACIER GUIDES”の氷河ハイキング&
氷河湖ボートツアーに参加するのだ。まずは駐車場の隅に建ってる
小屋で受付を済ませ。氷河ハイキングに必要な装備、ブーツ、
クランポン、ピッケルを受け取る。小屋の内外は多くの参加者で
ごった返しており賑やかだ。
ツアーは9時スタート。あわただしく黄色い元スクールバスに
乗り込み、氷河の下まで移動。トイレはビジターセンターに
しか無いので、乗車前に急いで済ましました。
バスから降りるとヘルメットとハーネスが配られ、ガイドさんに
教えてもらいながら身につけます。
氷河まで数百メートル歩くので、まだクランポンは着けません。
こんな風にピッケルに通しておきます。
氷河に向かう途中、ガイドさんが色々説明してくれます。
これから向かう氷河は火山のカルデラから溢れるように
流れ出てるそうだ。こうゆう氷河はアイスランドでも珍しい
と言う。フムフムとうなずきながら、、、はっと気がつくと
彼女のガイディングについて観察してました。
いよいよクランポン装着。これまた人生初のクランポンです。
ガイドさんの説明を聞きながらベルトを足に巻きつける。
こんな感じ。ブーツは有料、クランポンは無料で借りれます。
やた!氷の上に立つ。表面は黒く汚れていても、その下は全て
氷の塊なのだ。
これが同じツアーの参加者達。4人の若者グループと年配の
ご夫婦。偶然、全員アメリカ人でした。遠くに見えるのは海です。
氷河の上を流れる「氷河の融水」を味わう。誰でもそのまま
飲むことが出来ます。持ってきた水筒の水を捨てて、氷河の水に
詰め替えました。
ガイドさんが、流れに口を直接つけて飲む方法を教えてくれ
ました。ピッケルを流れに渡して両手を付き、足は流れを
またいでうつぶせになる。腕立て伏せの要領で口をつけます。
皆、順番にやってみるのだ。
所々、氷河の上には円錐状の砂山がある。内部は完全な氷であり、
砂は表面を薄く覆っているだけだ。ガイドさんの説明と、後から
ネットで調べた情報によるとDirt Cone(ダートコーン)と呼ばれる
小山だ。氷河の表面は太陽光で少しずつ融かされるが、クレバス
などに溜まった砂が太陽光を遮り、その下は融けるのが遅い。
周囲が融けて低くなり、砂に覆われた部分は氷の突起になる。
突起が高くなるにしたがって砂が廻りにこぼれ落ち、斜面が砂で
覆われた小山が出来るという。日本の大学の調査レポートによると、
北海道の雪山でも似た現象が見られるようです。
また、氷河の上には苔に覆われた小石が沢山落ちている。氷の上
では植物は生きていけないので、小石の上だけに生えるのだ。
小石の片面で苔が成長してると、風や地震などで小石がひっくり
返る。すると石の反対側で苔が成長する。これをくりかえすうちに、
次第に大きな"苔のボール"になっていくという。手に取ってみると、
マリモのようにフカフカと柔らかいボールです。もちろん芯は小石です。
忘れてはいけません。ここは氷河なので、クレバスがあります。
落ちたらただではすまない。
クレバスを飛び越える時は、ガイドさんが安全確保してくれます。
ちなみにツアー中はアンザイレンしません。参加者がハーネスを
装着するのは、万一レスキューされる時に備えてのこと。
ガイドさんは「皆さ~ん。落っこちないでくださいね~。
助けに行かなきゃならないから。」と冗談を言ってました。
氷河の氷は酸素を多く含んでおり、紫外線に曝される前は青く
見えます。青いトンネルの中は綺麗だ。
高い場所まで登ってランチ休憩。持ってきたサンドイッチを
ぱくつく。背後には氷河で削られた崖が見えます。時々この崖で
映画のロケが行われるそうだ。最近では「ハンガーゲーム」も
ここで撮影。撮影クルーのサポートはアウトドアガイドの会社が
請け負うそうだ。崖での撮影はしんどいそうで、ガイドさんは
「ウチの会社じゃなくて良かった」と言ってました。
氷河、火山灰の平野、草地、そして海を一望しながらランチだ。
ランチ後はひたすら下る。うちのグループは全員この後に
氷河湖ボートクルーズにも参加します。
待ち構えていたバスに乗って氷河湖まで移動。
有名な氷河湖、「Jökulsárlón Glacier Lagoon」の少し西に
ある「Fjallsárlón Glacier Lagoon」に到着。Jökulsárlónより
だいぶ小さい。
ボートに乗る前に、防寒ワンピースを着込む。ドライスーツと違い、
手足や首は開放されており防水ではありません。薄い中綿が入って
おり、少し浮力があるそうです。
さらにガスカートリッジ膨張式のPDFを着けてから岸辺に向かう。
全員同じ格好してるのが面白い。
ここでゾディアックに分乗。操船するガイドを含めて12名乗りだ。
全員乗り込むとこんな感じ。氷河ウォークに参加してたメンバー
以外のゲストも加わり、賑やかです。何語か分からない言葉も
飛び交う。ヨーロッパ人のツアーグループもいて、添乗員らしき
人がガイドさんの説明を通訳してました。
さて、出発。数百メートル離れた氷河に向かいます。
氷河湖は青いと思い込んでましたが、実際は茶色に濁ってる。
青い時もあるか聞き忘れました。
山の上から氷の河が流れ込んでます。すごいなあ。
もう一艇のゾディアックと合流。
エンジンを切って静かに漂いながら、ガイドさんが氷河について
説明してくれます。手に持ってるのは、湖から拾い上げた氷河の氷。
ガイドさんが皆に回してくれたので、誰もが氷のカケラを口に
入れて味見してました。味は普通のミネラルウォーターと同じ。
普通の氷と違うのは、中に入っていた気泡がはじけてパチッ、、
パチッ、、と音がします。数千年、数万年前の空気でしょうか?
所々、青い氷が見える。
青いのは氷河から崩れ落ちたばかりの新しい氷だとガイドさんが
説明してくれました。氷河の氷は無色透明だが、酸素を多く含んで
いる為、反射した光が青く見えるそうだ。太陽の紫外線に曝されると
酸素が壊れるため、時間が経つと青味が消えるそうです。
およそ30分間の氷河湖クルーズでしたが、そこそこ満足。
氷河湖そのものより、防寒ワンピースを着たり、ゾディアックに
乗ったり、皆でワイワイするのが楽しかった。
ボートツアーが終わると、再びガイド会社のバスに乗って
公園ビジターセンターに戻ります。途中、ふと遠くの山を
見ると、稜線上に何かいます。
氷河ハイキングのガイドさんが話していた、「2人のトロール
(山に住む伝説の巨人)がキッスをしてる様に見える岩」です。
でも、yone的には大きな2匹の犬がキッスしてる様に見えるワン。
所々、平野から山の上まで紫色の花が覆っています。"Nootka
Lupins"というこの植物は土の侵食を防ぐ為に国外から持ち込まれ
たが、高い繁殖力が問題になってるそうだ。特に今年は5月まで
気温が上がらず、他の植物の育成が妨げられている間にLupinsが
勢力範囲を広げてしまったと言う。
解散後、レンタカーで今日の宿ホテル スカフタフェル
(Hotel Skaftafell)に向かう。Skaftafell(スカフタフェル)
国立公園のビジターセンターから5分の距離です。
今日は、ゆったりノンビリなのだ。
近くのガソリンスタンドの売店でローカルビールを買って乾杯。
アイスランドでは20数年前までビールの製造販売が禁止されて
ました。かつてアイスランドでも禁酒法があり、後にウィスキー等
の高価な酒だけ解禁されましたが、ビール類の安い酒は認められ
なかったのです。解禁派と禁酒派が議論する中で、安くて簡単に
飲めるビールを禁止すれば、飲酒による社会問題解決に効果あると
結論したという。今でも、お酒を販売してる店は限られてます。
スタンドで売っていたのも、アルコール度数が2~3%と低い
ライトビールだけ。値段は日本のビールと変わりませんが、
味はサッパリとして実に軽いのど越しです。種類によっては
イマイチなものもある。レストランでは度数の高い普通の
美味しいビールが飲めますが、値段はちょっと高めです。
お世話になったガイド会社は> Glacier Guides
参加した氷河ハイキング&氷河湖ボートツアーはこちら> Glacier Grand Slam
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